Ubuntu 20.04 LTSにUSB式のwifi子機を取り付ける

新年度になって研究室のデスク移動があり,デスクトップパソコンにつないでいたケーブルが有線LANの根元に届かなくなりました.しかもパソコンのOSがUbuntu 18.04ですので,市販品のwifi子機がうまく動くかわかりません.今までは有線でいいやって思ってたので無線が繋げない問題をずっと放置していたのですが,いよいよ厳しくなってしまいました.

まずUbuntu対応のwifi子機について調べてみると,ちらほらと日本語のウェブページでも記述がありました.

qiita.com

 

どうやら,TP-LinkのAC600ナノを使えば大丈夫らしいということが分かりました.

www.tp-link.com

www.amazon.co.jp

 

早速参照ページにしたがって取り組みます.

下記githubにドライバが上がっているので,まずはそれをgit cloneで引っ張ってきます.

github.com

githubに上がってるREADME.mdの手順に従い,dkmsのインストールと,ドライバのインストールを行います(下記コマンド).

sudo apt-get install dkms
sudo make dkms_install

ここで問題が発生しました.UEFIセキュアブートが機能しており,あやしいドライバを入れるのであればMOKキーを設定してUEFIセキュアブートの画面で同様のMOKキーを入力し,管理者であることを証明しろと言われました.このパソコンはもともとWindows10が入っていたものにUbuntuを入れ,Windows10を消去したものなので致し方なしです.

再起動するとUEFIセキュアブートの画面になりました.しかし,UEFIセキュアブートの画面ではUSBキーボードを認識しないせいでMOKキーの入力ができません.詰みました.普通に起動してlsusbのコマンドでwifi子機を認識しているか確認すると,やはりwifi子機がやはり認識されていません.

お手上げ状態で新しく着任したポスドクの先輩に相談したら,先月同様のwifi子機を導入したとのことで,とりあえずUbuntuをLTS 18.04から20.04にアップデートしたらいいのではアドバイスをいただきました.

こういう経緯でUbuntuのアップデートを行いました.半年ちょっと前に最新版のLTSがリリースされており,ものぐさなので放置してましたが,こうなっては仕方ないです.アップデートの前にはきちんとSSDのバックアップを取りました.バックアップを取ってアップデートするのに3時間くらいかかりましたが,無事(環境が破壊されず)アップデートに成功しました.アップデート前にgoogle chromeがバグっておりsudo apt-get upgradeが通らず,OSのアップデートを妨げていたので,google chromeさんには退出していただきました(Ubuntuからlineにつなぐ方法としてchromeが実は楽だから導入していた).
さて,ふたたびwifi子機ドライバの導入に取り掛かります.ドライバなしの状態でもlsusbでwifi子機を認識していました.これはかなり良い予感がします.うきうきしながら上記コマンドを使って再度導入するも,やはりUEFIセキュアブートが立ち上がってしまいました.ここで最後の手段としてBIOS起動(cmdからsystemctl reboot --firmware-setupのコマンドでBIOS起動が可能)してUEFIセキュアブートを一時的に停止しました.その後ドライバを再インストールし,再起動すると,無事wifi子機を認識し,wifi接続に成功しました.

とても疲れた.